Cautious Optimism

先日、ビジネスマン対象にて「意思決定~思考と感情」についてセミナーを行った。特に感情にフォーカスし、それが意思決定の質にどう影響を与えるかを考える内容。感情のコントロール力だけで意志決定の質が上がるわけではないが、不可欠な要素と考えている。
その視点で最近のメディア情報をみるに、国家・民族レベルにおいて「感情」に揺さぶられた意思決定・行動が世界を覆っているように思われる。IS(イスラム国)の感情的な「非道・蛮行」とそれへの各国の反応、中国の「過去に受けた数々の国辱からのリカバリー行動」や日本・ベトナム等のリアクションなど。世界の判断バランス(思考と感情)が大きく「感情」側の極に傾いている。フランス国際研究所のモイジ氏は「『希望』で伸びる中国とインド。衰退・不満から『屈辱』の中にある中東イスラム、影響力を失う『恐怖』に突き動かされる欧米や日本」といった風に感情に基づいた整理を試みている。その分析是非はともかく経済・安全保障などの要素に加え、感情という視点を加えねば理解しづらいのが最近の世界情勢である。
今は陰性で激しい感情が優位になっているが、感情は状況を転じさせるプラス要素にもなりうる。何よりも『悲観』でなく『楽観』のレンズを通して慎重に状況を見つめることがスタートラインであろう。

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